規制と人材

毎日猛暑が続きますね。自宅の近所に小学校がありますが、夏休みに入ったようで、朝、子供たちのランドセル姿を見なくなりました。きっと夏休みがスタートしたところで、何をやろうかとわくわくしている頃だと思います。でも夏休みが終わりに近づくと、はじめに宿題をやっておかなかったことを後悔するんですよね。私なんぞは小学生時代、自分を律して計画的に宿題を処理し、後半ゆったり過ごしている友達を毎度尊敬していました。


大人でも子供でも自分で自分を律するのは大変難しいのですが、会社という組織でも同様です。それゆえに国や業界が決める”規制”(≒法律)があります。


最近、金融業界で最も大きな影響のあった規制は「金融商品取引法」です。金融商品取引法の施行に伴い、多くの不動産ファンドもコンプラに注力しなければならなくなりましたし、上場会社はJ-SOX法対応で内部統制をきちんと行わなければならなくなりました。そのための人材が必要ですが、今までそのような業務があまりフォーカスされてこなかったため、人材が枯渇しています。私たちも昨年来、コンプライアンスや内部監査の人材ニーズを多くいただいています。
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しかし、良い規制を作るのは本当に大変ですね。現実に即していない規制だと発展に水をさすことになりますし、穴だらけの規制だとそれを掻い潜る人が増えて意味のない規制になります。規制がなくても自分を律することが出来る人材が殆どであれば、規制も必要ないのでしょうが、昨今の偽装問題などを見るに現実はそううまくはいかないようです。自分を律することができる人材を育成することと、完璧な規制を作ること、どちらが簡単なのだろうと考えるこのごろです。日本は文明国であり、国民ひとりひとりのレベルは高いのだという自負を持つならば、人材育成に注力するほうが夢があって良いように思います。