時代

長銀の元頭取の方々が最高裁で逆転無罪になりました。「不良債権の査定を以前の甘い基準で行った結果、利益を過大に計上し違法配当した」ということが起訴事実でした。争点は当時、古い基準を使うことが妥当だったのかどうかでしたが、結局は古い基準を使っても良かったという最高裁の判断で、無罪が確定です。「ラグビーをやっていたら、”今からこのゲームはサッカーになりましたので、手を使った貴方は反則です”と言われたようなものだ」と、10年前のまだ新人に近かった私に当時の上司が解説してくれましたが、ルールや価値観は普遍ではないんだなと思ったものです。


ところで、NHKのテレビドラマ「監査法人」を見ていますが、ふとドラマの中での台詞を思い出しました。逮捕された監査法人の元理事長が、無罪を訴えて闘う意思を若手に表明したところ、何と闘うのかと若手に問われた場面での台詞。「時代、、かな。同じことをあるときは善といい、あるときは悪という。そういう時代と闘っているのかな」(ちゃんと覚えていないので不正確ですが)。含蓄ある言葉ですね。元理事長役を演じている俳優の橋爪功さんの演技はさすがの貫禄で素敵です。