巧言令色、鮮なし仁

以前、有名だから大丈夫だろうという安易な理由で、盛んに広告を打って社長もマスコミによく登場する会社のサーバーを選択しましたが、頻繁にエラーが発生し、大変な思いをしました。一年くらいは我慢していましたが、ついに我慢しきれなくなって乗り換えました。知名度が高いからといって、良いサービスをするものではないのだという、当たり前のことを実感しました。広告宣伝にお金を使いすぎていたり、対外的な活動にいそしみすぎている会社は、クオリティーをあげるための予算を削っているかもしれません。


また、最近、とあるサービスを受けようと、最大手企業にお願いをしました。半年くらい前に新興著しい同業他社にお願いをしたときは、満足するクオリティーだったのですが、今回の最大手企業はひとことで言うと、ひどい。なぜ最大手企業のあとを追っていた新興企業が急速に台頭したのか、とても良く理解できました。資本力でも知名度でも勝る最大手が良質なサービスを提供できていれば、新興企業が入り込むすきは無いはずです。それが新興企業にひっくり返されそうになっているという事実は、雄弁に最大手企業の内情を語っているような気がします。営業を取るということに会社のリソースをつぎ込んでいるその会社は、上記IT会社と同様、質の向上にはリソースが回っていないのではないかと感じます。


そんなことをぶつぶつ言っていたら、学生アルバイトの人が「まさに“巧言令色、鮮なし仁”ですよ。」とのコメント。いやはや、本当にそのとおり。意訳すれば「口先でうまいことを言う人には本物の人物はいない」ということになりますが、論語を引用するなんて最近の学生は物知りですね。


とは言っても、「量から質への転換」(量が確保されたあとに初めて質が伴う)とはお世話になった社長の言葉。それもひとつの真実かもしれませんが、それでも、コトラは質の向上から勝負をしたいと思うこのごろです。