常識の違い

先日、とある証券会社の常務になられた銀行の大先輩を訪ねました。営業を探しているとのことだったので、とある銀行出身の方に了解を得て応募可能かどうかを聞きました。その常務の反応は「銀行員にはとても無理」とのこと。その理由を聞いたところ、「この証券会社では、去年の八月などの相場暴落の際に海外旅行に出ていたほとんどの営業マンが旅行を途中で切り上げて帰ってきたんだ、銀行員には出来ないだろ?」ということでした。他の銀行は分かりませんが、確かに私が前にいた銀行では他の人がカバーに入ることで解決することが多かったので、旅行を切り上げて帰ってくることはありませんでした。


似た話です。
とあるコンサルティング会社出身の方が今は某証券会社にお勤めなのですが、休暇中に仕事のメールや電話をしてくる上司が理解できないのだそうです。先に書いたように「旅行を途中で切り上げる」という常識がある組織を考えれば、緩いほうなのでしょうが、違う常識を持つ人には十分耐えがたいストレスになりうるのでしょう。


自分が常識と思っていたことが、別の組織では常識ではなかった。そんな経験をカルチャーギャップといいますが、転職にはつきものです。そういう常識の違いは何か起こらないと分からないもの。事前に発見するのは難しいですね。保守的な考えをすれば、同じ常識を持った人が多い会社に転職する方がカルチャーギャップを感じることがないので安全です。「でもそれではつまらない」という方の為に、判断材料になるような組織の「常識」サンプルを集め、ミスマッチを防ぐことに努めるのは私たちエージェントの仕事と思います。

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