競争の多い環境では排他的になる?

アメリカは多様性を受け入れるということを聞きますが、私は人材エージェントの仕事をしていて、本当にそうなのか疑問に思うことがあります。


米系の某有名投資銀行は新卒を採用して自分たちのカルチャーに育った人を優遇しますし、米系の有名ヘッジファンドの採用ではいわゆるTopTierのMBAホルダーであることが必要条件です。同じ教育を受けた人たち、同じ経験を持った人たちの、ある意味閉鎖的な世界であり、多様性を受け入れる世界とは真反対に見えます。


今日、ランチをご一緒した人とたまたまそんな話になったのですが、なぜTOPの投資銀行ヘッジファンドが排他的になるのかについて、その人の説に納得したのでここでその説を紹介します。その人いわく「外からの攻撃や競争環境にあるとアイデンティティーは強固になる。戦争が勃発するとナショナリズムが台頭するのと同じことだ。投資銀行ヘッジファンドにいる人は日々熾烈な競争環境にあるから、他の安定した組織に属する人と比べると、強固なアイデンティティーが発生しやすいのではないか。アイデンティティーが強まれば、とうぜん、排他的になる。」とのことでした。


”多様な競争相手の中を生き抜くための組織は、同一性が高い”ということでしょうか。なんだかややこしくなってきました。とにかく、アメリカの組織であってもいろんな人を受け入れる組織ばかりではない、ということだけは事実のように思います。