ベニスの商人

先日、ビデオでシェイクスピアの「ベニスの商人」を観ました。皆さん、「ベニスの商人」のストーリーをご存知でしょうか?私は今までストーリーを知らなかったのですが、ビデオを観てその非道さにびっくり。


ベニスの商人のストーリーは・・


遊びほうけてお金がなくなった貴族青年が、多額の遺産を相続した若い女性に求婚に行くため、友人(=ベニスの商人)にお金を借りに行きます。

その友人にはすぐに貸せるお金がなかったので、日ごろ「金貸で利益を貪る非道な奴」といじめていた対象のユダヤ人にお金を借りに行きます。

ユダヤ人は、いつも「金貸で利益を取る」といじめられていたので、「今回は利息は取らない、ただし期日までに返せなかったら、心臓の肉一ポンドを貰う」という条件でお金を貸します。

結果、ベニスの商人は期日までにお金を返せなかったので、裁判になり、ユダヤ人金貸は裁判官から「慈悲を与えよ」と忠告されるのですが、ユダヤ人は商人に一切慈悲は与えることなく、あくまでも商人の心臓の肉一ポンドを取ることを主張します。

しかし、弁護士の詭弁により一転、ユダヤ人金貸が不利になり、ベニスの商人は救われ、ユダヤ人金貸は全ての財産を没収されます。

ベニスの商人ユダヤ人に対して、慈悲を見せ、財産の半分はキリスト教徒に改宗したユダヤ人の娘に相続させることを許し、本人に対してもキリスト教徒になることを強要します。

そして、貴族青年はめでたく富豪の娘と結婚することができ、幸せに暮らしました。



キリスト教徒が素晴らしく、ユダヤ人で金貸をする人は心改めキリスト教徒になるべし、というメッセージにも見えます。ひどい話です。


という感想を昔からお世話になっているコンサルティング会社の先輩と今日飲んだ際に話したら


「結局、ユダヤの金貸は自分の財産形成にばかり興味があり、コミュニティーに溶け込んでおらず、奉仕もしていなかったから嫌われ者だった。だから、そこから得られる教訓は、コミュニティーには奉仕しなければならない、正義はそのときの過半数の意見によって決まるってことなんじゃないの。」


と言っていました。確かにそうかもしれませんね。さすが先輩。