税金の話 No.1

来月の四日でコトラは四周年を迎えます。四年も続いたのは様々な方のサポートがあったからであり、ただひとえに感謝です。


決算も四回行いましたので、そろそろ調査に税務署の方が来られるころかなと思っていたところ、先日やってこられました。コトラは節税らしい節税もすることなく、素直にあるがままに決算をしていましたので、大きな問題もなく調査は終了しました。


昔、私が長銀で融資担当者だったころ、私の担当先に自己資本が厚く財務的に優良で、銀行としては融資をしたい会社がありました。その会社は事業のキャッシュフローも潤沢で企業側に資金ニーズはなかったので、まさに”晴れの日に傘を貸したい”という貸し手サイドの都合のよいニーズで訪問していただけでしたが、先方の財務課長は色々なことを教えてくれました。当時、二十代前半だった私は、ある時財務部長に、
  御社がこんなに自己資本が厚いのは株主の方々がお金持ちだったからで?
とすっとんきょうな質問をしたら、財務部長は笑いながら、
  昔は当社も自己資本が少なくて銀行も貸してくれず、悔しい思いをしたのですよ。だから、税金をもったいないと考えるのを止めて、利益が出ると税金を払って資本の蓄積に励んだんです。
と教えてくれました。
そのとき私は自分で会社を経営することがあったら、きちんと納税して資本を厚くしよう、それがきっと健全な会社になる近道なのだ、と思いました。


コトラはまだたいそうな利益も出していませんが、それでも少しは税金を払えるくらいにはなってきました。各方面から節税商品の売り込みなども多く、なかなか小規模会社の社長には誘惑の多い世界ですが、コトラは過剰な節税はせず、ちゃんと納税していきます。優等生的な発言で自分でもむずがゆいですが、結構真剣にそう思っています。


といっても、そんなきれいごとばかりではなく、合理性や一貫性がないことも多い税法を読むと、憤慨することもたびたびなんですけれどもね(^^;)。その話はまた今度。