濃縮された環境

昨日はとある新規のお取引先を訪問しました。


訪問前にホームページでメンバーの経歴を確認したところ、
よくぞこんなにバックグラウンドがしっかりしている方々を
そろえたものだと驚きました。


学歴、職歴が一流であることに加えて、経験した役職などから
おそらくほとんどの方が人間力やリーダーシップも高いと
想像されたからです。


実際にお会いした印象も、非常に忙しい方々でしょうに、
訪問相手に忙しさを感じさせず、
逆に「我々は今、貴方との時間を大切にしている」という雰囲気を出されます。


時に当方も的外れな質問をしているに違いないのですが、
全ての質問に対して丁寧な回答が返ってきます。


高いポジションであったり実績があったり忙しかったりするような方の場合、
時に強烈に自負心が強く、高圧的な対応をされるケースもありますが、
突き抜けた方は常に謙虚なのかもしれません。
違うものだなと感心しきりです。


私なんぞは人間がまだまだ小さいので、
忙しいときにあのような余裕を持った対応をしていないのではないかと、
我が身を振り返り反省するのでした。



しかし、まあ、いずれにせよ、そのファームは優秀な人材が
濃縮されているファームです。



優秀な方の中にはどんどん優秀さが濃縮された環境に身を投じていく方も
多いなぁと、改めて思いました。


たとえば、小学校で一番成績優秀な人が、地域の有名な中学、高校に入り、
その中でも優秀な人が日本や世界の中で有名な大学に入り、
その中でも数本の指に入るような優秀な人がエクセレントカンパニーに入り、
そのエクセレントカンパニーで実績をあげた人が、
たとえば前述のようなファームに入るといった具合で・・・、
濃縮にもきりがありません(苦笑)。


当然、濃縮されればされるほどそのなかでの競争も過酷になります。


過酷な競争環境に身を投じる方の場合、つねに競争していることで
自らの成長が促されている実感がわき、そしてその成長こそが
その方の生物体としての快感なのだろうと思います。



もちろん、過酷な競争環境から出て、自分のペースで生きていきたいと
考える方もいると思いますし、
優秀さの濃度が薄まった環境の方が自分の存在価値が実感できる
という方もいると思います。
それはそれでよい選択ですよね。


転職というのはそういう選択肢を増やす手段であります。


この十数年で日本の転職市場も厚みを増し、
いろんな選択ができるようになってきたのは
とても良いことだなと改めて思うのであります。