どこに評価軸を定めるか


浅田真央選手が銀メダルを取りましたね。他の選手が銅メダルを取った後に「満足していない」とコメントしたときには、「銅メダルを取れただけでも快挙なのに、満足しないとはなんと欲深い」と違和感を持ったのですが、今回の真央ちゃんの悔し涙には共感し、好感を持ってしまうのは、単に私が真央ちゃんファンだからなのか、他の人も同様に感じるのか、、、よく分かりませんが、なにはともあれメダルが取れてめでたいことです。


浅田選手のように並々ならぬ才能を持った上で、常に努力を続けることは大変なことだとは思いますが、一方で競技スポーツの世界は目標がシンプルなので少しうらやましくもあります。


オリンピックでいえば、やはりメダルを取ることが目標になるのでしょうから、評価軸がすでに決まっています。


一方、社会人の場合、その評価軸そのものを自分で決めなければなりません。


例えば、大きな組織で出世するということが自分の評価軸の方もいるでしょうし、お金をいかに稼げるかということが大事な方もいるでしょう。また、小さい組織でもマネジメント層になるということも一つの目標ですし、お客様からの直接の満足をどれだけ獲得するかを目標と考え生涯現場でやり続けたいと考える方もおられます。ビジネスのプラットフォームを国内と置くのか、グローバルと置くのかも価値観の一つですし、もちろん、安定第一という方も多いと思います。


しかも、社会全体の価値観も変化します。そして、年齢によっても持つべき価値基準も変わります。評価軸を臨機応変に変えていくのか、それとも確固たる評価軸を持ち続けるのか、これも自分で判断して決めなければなりません。


これらのいろんな価値観の中から、自分の評価軸を決め、努力の方向性を定め、そして努力をする。努力という実行のフェーズまでに複雑系の世界を通ならなければならないのが、社会人です。なんとも大変なことです。


たいへんだという抽象論だけでは物事は前進しないので、転職エージェントとして情報をひとつ。


転職市場では最近の常識なので改めて書くほどでもないのですが、年が明けてから外資系金融機関、外資投資銀行の求人が復活しました。


特にアナリスト、アソシエイトの若手層はどこのファームも採用意欲が満々です。仕事の評価軸を「稼ぐこと」や「グローバルなプラットフォームで仕事をすること」に決めた方にとって、外資系金融機関へのチャレンジは、成果を出すための有効な手段です。


もちろん、リスクは伴いますが、今までの自分と違う演技にチャレンジした真央ちゃんのように、リスクをとらないと成長がないのも事実であります。