景気が悪いときも。

最近、コトラでは採用活動をしています。景気が悪い中でなぜ採用をするのですかと聞かれることが多いのですが、景気が悪いことは個人的にはそんなに嫌いではないんです。景気が悪いときは色々と世の中が変わらざるを得ず、そういうときにこそ本質的なことに立ち返らねばならないでしょうから、そこにこそチャンスがあるような気がします。社会人の最初のころにあまりに景気が悪かったので、そのころに耐性がついたのかもしれません。むしろ景気が良いときのイケイケドンドンの雰囲気にはどうもついていけません。そんなこんなで当社の場合は、一昨年くらいまで続いた人材業界および金融業界の好景気から、あまり恩恵を受けておらず、反対に現在の不景気の中でも比較的地道にやっています。そういうスタイルがいい事かどうかは、価値観によるんでしょうが。


金融業界では景気の良いときにものすごくたくさんのお給料を貰っていた方は多いと思うんですが、その方々は相当なスペシャリティーを持っていることが多いものです。そういう方は、担当していた分野の景気が悪くなると、キャリアにエッジが効きすぎていて、ほかの分野にスキルを転用することが困難です。もちろん適合するポジションがないとは言いませんが、かなりの年収ダウンは覚悟せざるを得ません。そのようなジェットコースターのようなキャリアを選んだ以上、たとえ時代の流れに翻弄されたとしても、エキサイティングだ!と楽しんで頂きたいなと個人的には思います。


一方で、安定を志向しており、常識的なお給料を貰っていた方々が時代に翻弄されるのは本当に大変だなと思います。自分の身は自分で守れ、というような意見もありましょうが、世の中が大きく変わるときに自分ひとりで守り抜くことが出来る人がどれだけいるのでしょうか。そういうところに政治のひとつの役割があるんでしょうから、今は政治の重要な時期です。にもかかわらず昨今の動きを見ていると、なんだかなぁ・・と思ってしまいますね。政治の世界は世襲議員が多くて適切な競争が働いていないんじゃないかと思います。やっぱり世の中、競争のないところに発展はないのです。まあ、我々のようなビジネスサイドは、利益を出して税金を納めることが最低限の社会貢献ですから、他人の批判は最小限にして、一所懸命ガンバリマス。