最近の採用企業状況

先日、友人の南さんが代表を務めるビズリーチという会社が主催する転活パーティー「Pink Slip Party (ピンクスリップ・パーティー)」に参加しました。

ピンクスリップとは英語で解雇通知のことを言い、パーティーはその名の通り、仕事を探している人と、人材を探している会社が出会う場です。08年前半までの雇用環境では仕事を探している人が少なかった(正確に言えば仕事を探している人以上に人を採用したい企業が多かった)ため、このようなパーティーは存在し得なかったと思いますが、環境が変わるといろんな試みが出来るものです。これほどマクロ的な雇用環境が悪化すると個人の能力に関わらずリストラになるリスクがあることはみな理解していますから、仕事を探している優秀な方々が抵抗なく参加できるのだろうとも思います。まじめな話を深刻な場ではなく、フランクにそしてエネルギッシュに出来るということはとても素晴らしいことです。


マクロ的な雇用環境が悪化しているというマスコミ報道などを見ていると、当社社内でも気が滅入ってエネルギーが減退する人もいますが、そんなときの社内での合言葉は「マクロとミクロは違う」です。マクロが悪いからといってミクロで好材料を探せないということは言い訳だと自戒をこめて思っています。求人数が少なくなったことも事実ですし、特定の分野での求人が壊滅していることも事実ですが、一方でこのような環境だからこそ人材を探している会社も多く在り、それを探すのが私たちの仕事であり、そして付加価値です。


ではどのような会社が人材を探しているかというと、パターンは大まかに分けると3つです。


まず第一に、優秀な人材を採用できる好機と考えているケース、第二に、今この時期だからこそビジネスが活況な職種のケース、そして第三に、リストラが進みすぎ抜けた穴を補うために採用を行うケースです。スペシャリティーの高い職種の方が同職種で仕事を探す場合には第三のケースを探すのが普通ですが、本ケースは外資系を中心にあまり動きがありません。そのうち動き出すのでしょうが、09年4月現在では大きな動きにはなっていないのが現状です。


仕事を探す方がどのケースの会社を狙うのかは、個人の価値観と相場観なのだろうと思います。優秀な人材を採用できる好機と考えている会社や新しいビジネス展開を考えている会社でチャンスをつかむのか、あくまでも同職種(しかも以前と同様の条件、職場環境)を希望し中長期スタンスで仕事を探していくのか。どれを選んだことが良かったのかは、随分後にならないと分からないですからね。そんなこんなのことをコトラの7人のコンサルタントが日々キャリアアドバイスとして行っています。