あこがれだけで語らない

某転職情報サイトで金融業界読本のような冊子を作成する企画があり、当社は金融業界の転職支援会社としてコメントを寄せて欲しいという依頼を頂きました。先日そのサイトの方がこられて、金職市場で求められている人材、転職に有利なスキルは何か、などというインタビューを受けました。


インタビューを受けると日頃漠然と考えていることを言葉にしなければなりませんから、考えを整理するのにはとても良い機会です。


そこで思ったことをひとつ。転職で成功するためにはどうしたら良いですか、と言う質問に対する私の考えは”あこがれだけで語らない”ということです。


もちろんあこがれを持つことは良いことだと思いますし、最後の決断は理屈ではなく「昔からあこがれていたからわくわくする」というような感情論で決めることも多いと思います。また、今は売り手市場なので一足飛びに華やかに見える職種、例えばM&Aなどのあこがれの職種に就ける人も中にはいるでしょう。しかし、そういうイメージだけで入ってしまうと、イメージと違ったと言って幻滅するのも早いものです。今は各社とにかく人を増やさなければというモードなので、簡単に内定が出ることもあるのですが、それと自分の実力を混同しない冷静さも必要です。内定を獲得することが目的ではなく、転職先の会社で活躍する、自分の能力をいかんなく発揮することが転職活動の目的ですから。


自分の目指す業務について、あこがれだけではなく、現実も認識する。そのためには日々の勉強の積み重ねが一番大切だと思います。目指す仕事に就いた自分をリアルに想像できるように、希望する職種や業界の実務本を最低2冊読むことをお勧めしています。